千羽づる(ニューマスター版)
2020年(ニューマスター)・96分・戦争ドラマ
監督:神山征二郎
広島平和記念公園の中の原爆の子の像のモデルとなった、佐々木禎子さんという女の子のお話です。
⚠以下ネタバレあります
昭和29年4月広島。小学校6年生禎子は明るくて優しくて元気いっぱいです。
秋の運動会、リレーのアンカーだった禎子はチームを一位に導きます。走った直後に座り込みます。その後、不調を自覚するようになりました。
かかりつけの医師の勧めでABCC(原爆障害調査委員)で検査をすることになります。
禎子は被爆による亜急性リンパ性白血病に侵されていました。余命3か月から半年、一念は持たないと言われる中、回復を祈り千羽鶴を折り続けます。
私的見どころ
私的推しセリフ
- 「人は死んでもまた生まれ変わる、犬になるんか牛になるんか、空飛ぶ鳥になるんか、それは誰にもわからんのじゃ。ところでこのお堂には女の子が泊まるそうじゃが、ここは昔から火の玉や幽霊がでるゆうて恐れられとる。ひょっとして夜中に出るかもしれんが悪さする幽霊じゃないけん心配せんでもええ、それじゃゆっくりおやすみ・・・(般若心境)」
- 「親戚のもんが10人ピカで死んだんです。その法事がいっぱいありますけん自然と覚えたんです」
- 「人の借金返すのなんかいつでもええ」「うんとええもんこうちゃれ」
- 「禎子さんのおかれた逃れられん状況を冷静に理解してください」「どうしても治らんのですね」辛いだろうに覚悟がすごい
- 「お母ちゃん今晩ここに泊まって」
もともと1989年の作品で、私が観たのはニューマスター版です。
涙なくしては観れない作品です。
少女の母を演じた倍賞千恵子さんが、本当強くて、何があっても気丈に娘に寄り添い続けた姿が印象的でした。辛く苦しい戦争を生き抜いてきた人の強さなのかな、母の強さなのかな。辛い中のありがとうの重みがすごい。
私の幼少期は戦後30年以上経ってましたが、田舎だからなのかな?この映画のような学生生活してたなー
先日4歳娘が「幼稚園で戦争のお話を聞いたよ、広島と長崎に爆弾が落ちたんだー」と言いました。幼稚園で教えてくれるのはありがたい。
お寺系の幼稚園なので、命のことや、死についてのお話もしてくれていて、「死んだら、のの様のところに行くんだー。のの様と一緒に過ごしてまた赤ちゃんになるんだー」と全く恐怖ない感じで言ってました(⌒∇⌒)