自分時間

映画、ドラマのレビュー、私的見どころ&推しセリフ

震える舌

1980年・113分・医療ドラマ?家族ドラマかな

監督:野村芳太郎

出演:渡瀬恒彦 十朱幸代 若命真裕子

 

破傷風の映画とだけの情報で観てみましたが、とんでもない恐怖の映画でした。

113分正座で観ましたね。まじで気軽に観たらいけない映画です。

ホラーではないけど、ホラーより怖かった。

破傷風の恐ろしさを初めて知りました。

⚠以下ネタバレあります

三人暮らしの家族は埋立地に建てられたマンションに住んでいました。

娘の昌子が近くにある湿地で蝶を追っているところケガをしてしまいます。

数日後、昌子に異常が現れますが、診察で口を開こうとしない昌子の診断は難しく風邪だと診断されます。その夜、様態が急変し痙攣したかと思うと舌を噛んだ昌子の口の中は真っ赤な血で染まります。父は昌子が舌を噛みちぎらないように口をこじ開けて自分の指を入れました。かかりつけの病院では診断が難しく、大学病院に行きます。

診断は破傷風でした。

破傷風は致死率の高い感染病であること、音と光を遮断した隔離室での入院となります。小さな音でも敏感に反応し痙攣を繰り返します。

昌子を救いたい守りたいと思うのと並行して何もできない、見ているしかない、そして自分が感染していたら・・という気持ちの葛藤。

破傷風に侵された昌子とそれを救おうとする家族や医師らの人間模様を描いた映画です。

 

 

私的見どころ

  • 昌子ちゃん役の演技のすばらしさ、リアルすぎる魂のこもった演技です
  • おばあちゃんがみんなに板チョコをわけるシーン
  • 娘を守りたいのに苦しむ様子を見ているだけで何もできずにいることで、精神が崩壊してしまう母親

 

 

私的推しセリフ

  • 「とにかくここにいさしてもらうよ。あんたたちや昌子が痛い思いをしてるっていうのに私が痛くもなんともないなんて申し訳なくて」
  • 「チョコパン食べたい」「なによまちゃ、チョコパンなんて好きじゃなかったくせに」

 

 

映画を観終わってすぐに娘の予防接種を確認しました。

ジフテリア,百日せき,破傷風,ポリオの予防接種の4種混合ワクチンを接種していました。

この4種混合ワクチンは生後3カ月から90カ月(7歳6カ月)までの期間で、合計4回受ける必要があり3~8週の間隔で3回接種するそうです。初回免疫(初めの3回の接種)終了後6カ月以上の間隔をおいて1回接種するそうです。

この有効は10年ほどだそう。

大人も追加でワクチンをうつことが勧められているそうです。海外渡航の場合は特に考えたほうがよさそうです。

私たち家族も夏はキャンプをするので破傷風ワクチンはうったほうがよさそう。この映画を観て本気で思いましたよ・・・

 

それにしても、昌子ちゃん役の子の演技と暗い重い恐怖を感じる音楽がすごい映画でした。