河童のクゥと夏休み
2007年製作/138分/日本
配給:松竹
監督:原恵一
原作:木暮正夫
上映当時観て、大号泣した記憶があります。子供が生まれたら一緒に観たい映画で、昨日一緒に観ました。
⚠以下ネタバレあります
江戸時代、河童の親子がいました。住処にしている川が開拓されると聞き、お侍さんに開拓をやめてほしいとお願いしました。河童を見た侍は恐怖のあまり父河童を斬ってしまいます。その時、大きな地震が起き、子河童は亀裂に落ちてしまいました。
現代、小学生の康一達は下校時、夏休みにどこにいくかという話をしていました。康一は河川敷に靴を落としてしまいます。友達は先に帰り、康一は靴を拾いに川に降ります。その時石に躓いてしまいました。その石を掘り起こします。そしてその石を持ち帰って家族に隠れて洗面台で洗ってみることにします。するとなんと河童の子供が出てきました。康一は河童にクゥと名付け、一緒に暮らし始めます。
どこにも行く予定がなかった夏休み、康一は河童がいるという遠野という街へクゥと一泊二日の旅へ行きます。河童には会えませんでしたが、座敷童に会います。川で泳いだり、釜石の海で泳いだりと過ごします。
返ってくると、河童の噂を聞きつけた取材班が居て、写真を撮られてしまいます・・・
私的見どころ
私的推しセリフ
- 「イルカって何だ?」「さーかーな!バーカ」「こーら」「どっちがバカだ、イルカは動物なんですバーカ」「康一も!」「嘘つき!イルカはお魚だよ、ねぇおかあさーん」「イルカは動物なのよ」「え?あ、あ、あ」「今度ちゃんと教えてあげるから」
- 「人間は嘘をつく」
- 「人間は水や地べたを俺達から奪い、そのうち風や空や神様の居場所まで自分達のものにしちまう。それと引き換えに魂を無くしちまうだろうって。俺は人間てのはそんな化け物みたいな生き物だと思っていた。でもおめえ様たちと暮らして、そんな人間ばっかりじゃねえってことがわかっただ。ここにいると人間と同じ生き方をするしかねえ。俺もいずれ死んだら父ちゃんや母ちゃん、先祖たちの待っているところへ行く、そんときに俺が河童の生き方を忘れていたらみんなに合わせる顔がねえ。それにこれ以上ここにいるとおめえ様たちと別れるのがつらくなるだ。」
- 「ねえ、今度いつ来るの?」
- 「康一、きくち、俺を見つけたのがおめえたちで良かった」「偶然だよ偶然」「偶然なんかじゃねえ、ずっと前から決まってたにちがいねえよ。」
- 「あ、割れ物でお願いします」
- 「父ちゃんゴメン、俺人間の友達ができたよ」
前向きな別れでも別れは本当悲しくて辛いですもんね。クゥちゃんを荷物で送る時の康一の気持ちが痛いほどわかり、もう涙涙涙涙。クゥちゃんと康一がテレパシーで話すシーンなんて、自分の結婚式並に泣いたかもしれません。最後涙を拭きとって見つめる康一の姿はかっこよかった。
最後ゴリさんの声に妙な安心感w幸せに暮らせそうで良かった!!!
子供と観ても大人だけで観ても充分楽しい感動映画だと思います。
最近、育児をはじめ色々と壁にぶち当たり、短気だし笑顔も少なくなり自分でもヤバいなって思っていたのですが、この映画観て悪いものが取れた、デトックスかなwしばらくは優しく過ごせそうな気がしています。